龍大Gmailは本実習以外に,他の授業はもちろん, 就職活動やサークルやボランティアなどの対外活動にも便利である ( フリーのアドレスと違い,大学の名称が入ったアドレスなので,信用度が高い ). もちろん,プライベートに使用してもよい.
このようにいろいろな目的で使用する場合,メールがたまってくると 「受信トレイ」だけでは見づらくなる. 龍大Gmailは受け取ったメールを分類するのに, 「ラベル」をつけることで分類することができる. これは一種のメールボックスともフォルダと考えても構わない. ただしラベルはあくまでもメールに対する付加情報であり, メールそのものがラベル別に集められるわけではない.
ラベルは自分で作ることができるので,これを活用してメールを分類・ 整理するとよい. 一つのメールに複数のラベルを付けることも可能.自由度はかなり高い.
※注意※
※注意※
※注意※
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Windows利用者は以下の1.から取り組む. Macユーザは3.を読んで実習すること.
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Unixに限らず,昨今の多くのOSにおいて,プログラムや命令( コマンド )を実行するのに2通りの方法がある.
本実習のUnix環境においては,GUIのウィンドウシステムは使わず,すべての作業を,2.のターミナルでのコマンド入力で行う.
昨今のネイティブなUnix/Linuxでは,起動後すぐにウィンドウシステム(デスクトップ環境)が起動している. ウィンドウシステムを介さずに直接ディスプレイに文字を表示する( 本来の )コンソールはほとんど見ることがない.
しかし本実習では,あるホストOSの中でUnixが起動する形式なので, そのインタフェースとして,コンソールそっくりの端末( ターミナル )エミュレータを使う. ( 以後この端末エミュレータを"ターミナル"と呼ぶ )
[コラム:ターミナルとコンソール]かつて,コンピュータが大型で,専門のオペレータしか操作できなかった時代,操作盤は「コンソール」と呼ばれていた. 元来 「コンソール」 とは,パイプオルガンの演奏台のことだ. 大規模な電子システムの「制御盤」がオルガンの演奏台に似ているために「コンソール」と呼ばれるようになった. ![]() パイプオルガンの演奏台(京都コンサートホール) 一方,今のようなネットワーク体系がない時代に,大型コンピュータの稼働効率をあげる工夫として, 複数の(ときには数百台の)「入力端末」を接続し, コンピュータの計算を時間単位で分割して作業できるシステムが誕生した(Time Sharing Systm:TSS). これが「端末=ターミナル」の語源である. 現在のOSにおいてはコンソールもターミナルも,本物はほとんど見ることがない. しかし実は,殆どのOSにおいて,ウィンドウシステムが起動する前の段階で,CUIで操作するモードが残されている. これはシステムの根幹に関わるトラブルの際,ウィンドウシステムが起動しなくても, コマンドベースで対応することが可能だからだ. 特に,Unix系のOSはCUIだけで操作される場合が多い. それは,大規模なストレージシステムやネットワークシステムのバックボーン(裏方)として, サーバやブリッジ,コントローラとしてUnixが稼働するケースが多く, この場合,エンドユーザが利用するようなGUIを立ち上げる必要がないからである. しかし,今では本来の大型制御盤としての「コンソール」は存在しない. 多くの場合,シリアル回線またはEthernet回線で接続されたPCを「端末」として利用する. ![]() Google社のサーバルーム(2014年) 本来の端末はウィンドウシステムのないものだが,端末以外の業務を一つのPCでこなす必要があり, その時にはウィンドウシステムの中で,端末をそっくり真似た(エミュレートした)ツールを利用する. これが,ターミナルエミュレータ,よく言われる「ターミナル」である. |
ターミナルが起動したら,実際にコマンドを入力してみよう.
【Unixでのコマンド入力の基本】
★パスワード変更について★通常Unixでは,パスワード変更もコマンド入力により行う. プロンプト行で'passwd'コマンドを入力する. 今回のように,オンライン授業ではすべて自PCで作業するので,このコマンドを使えばよい. ただしこの場合システム管理も自分なので,パスワードがわからなくなったら簡単には変更できないので注意する. 一方,本学の計算機実習室のPCでは, UnixとWindowsで 共通の認証システム を用いている. 本学Linux管理者により,全学統合アカウントに対応した'passwd'コマンドが用意されているので, 同じように利用できる. |
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教科書の第 1 章「UNIXとは」( p.13~p.19 )をしっかりと読んで,内容を理解しておくこと. 今後の実習を進めていくうえで,大変重要なことが書かれている.
教科書第 1 章の1-1-3( p.15 )には「UNIXは文字中心」と書いてある. それは間違いではないが,最近のUnixはウィンドウシステム( X Window )が普及し, ほとんどの場合インストールした直後からGUI環境をフルに利用することができる. つまり,WindowsやMacOSと同じような操作ができるということだ.
一方,Unixのウィンドウシステム( デスクトップ環境 )は非常にフレキシブルで, Windowsよりも選択の幅がはるかに大きい.
WSLやMacターミナルではわからないが,デスクトップを切り替えると'Look & Feel' ---見た目も使い勝手も,まったく別物のOSのようになる.( Windows風やMac風にもできる )
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GNOME(Ubuntu標準) | Xfce | KDE |
また,コマンド入力を受け付けるシステムである「シェル」も変更可能である (標準は"bash",追加すれば"zsh""tcsh"などを利用できる.ちなみに藤井はtcsh派).
これらインタフェースやシェルといった周辺部分を大幅に変更しても, システムの中核部分( カーネル )は同じなので,同じOSだといえるのである.
与えられた環境の中で言われた通りに限定的な作業をするだけならば, UnixもWindowsもさして変わりはないし,どちらが優れているわけでもない.
しかしUnixはツールやインタフェースの選択の余地が大きく, さらにひとつひとつのツールの設定を細かく変更できるようになっている ( これをカスタマイジング:customizing という ).
自分の入力スタイル,業務スタイルに合った設定を徹底的に行うことにより, そのユーザにとって理想的なインタフェースを構築できる. またユーザの学習が進んだり,利用環境や用途が変化すれば,それに伴って インタフェースを変更することが可能である.
これらの機能の多くは,沢山の小さな個別のプログラムからなっている. これは"small tools"と呼ばれ,"simplicity"や"KISSの法則"といった「UNIX哲学」の具現でもある. 小さなプログラムを柔軟に組み合わせることで,さまざまなタスクに対応しようという設計思想である.
これこそが,巨大なアプリケーションを動かす基盤としてのWindowsやMacOSに対するUnixの強みであり, 1960年代の開発当初から受け継がれてきている「設計思想」の現れだとも言えるだろう.
このように,GUIでもCUIでも選択肢の広いUnixだが, 本実習ではすでに進めている通り,もっぱらターミナルでのコマンド入力で学習を進める.
しかし,ぜひ時間を作って,ネイティブなUnix/Linuxをインストールし, 自分好みにカスタマイズすることをお勧めする.
Unixの柔軟な設計思想にふれることによって, 皆さんにはインタフェースの大切さと, ソフトウェアデザインの面白さを発見してもらいたい.
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2020-06-05 by Kobori Satoshi, Fujii Daisuke