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平成20年オープンキャンパス

    平成20年オープンキャンパスにおける研究室公開について

    斉藤研究室 : 光と音の楽しい世界

      さまざまな色の光を放つ蛍光ファイバ

      私たちの研究室では、光や超音波に関係するさまざまな材料や装置を開発しています。物体を瞬時に爆発させたり焼き切ったりする強力レーザ光線、光を自由自在に曲げて伝える光ファイバ、穴の奥をのぞいて見られる胃カメラ、顔の温度分布が見られる赤外線カメラ、暗闇でカラフルに光る無電力発光体、電圧をかけると透明になったり不透明になったりする液晶、磁石にくっつくおかしな液体、微生物を非接触で捕まえる超音波ピンセット、などなど、いろんな実験をお見せし、不思議な現象を体験してもらいます。そして、それらの装置の仕組みや、不思議な現象が起こる理由を分かりやすく説明します。

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    宮下研究室 : 携帯電話のアンテナ設計にも使う電波暗室!

      電波に対して厳重な入り口の中は電波吸収体のくさびでぎっしり覆われた電波暗室

      目には見えませんが,私たちの周りには電波が所狭しと飛び交っています.その中で新しいアンテナの設計や性能評価をするには,これらの電波から避難しなければなりません.そのために電波暗室があります.壁だけでなく入り口も,この写真の通り電波の進入を厳重に防いでいます.この中で試作アンテナを用いて送受信実験を行います.勿論,その電波を外に出すこともしません.電波暗室の外に置いた機器により遠隔自動測定ができるようになっています.このような実験環境を駆使して,君も新しいアンテナを作って,新しい通信技術の開発に従事してみませんか?電子情報学科では,通信技術に関する学習と研究も豊富に行っています.

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    村田・植村研究室 : 無線通信による監視カメラを体験しよう

      送信端末(カメラあり)と受信端末(カメラなし)

      本研究室では基地局を必要としない無線端末間のネットワーク構成技術の研究を行っています。今回その研究の一部である監視カメラシステムを展示します。この監視カメラシステムは,撮影した画像データを同じネットワークにある複数の端末に無線伝送し,データの共有を行います。画像データを受け取った端末が他の端末に無線伝送することでデータを分散して保存することができ、撮影した端末が破壊されても証拠となる画像データを失う可能性が低くなります。このようなシステムを「アドホック無線ネットワーク」と呼びます。

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    粟井研究室 : パチンコ玉を並べれば新しい通信デバイス?

      メタマテリアルレンズアンテナの実験

      「あらゆる物質は要素と構造から成っている」という命題は、原子の種類とその並べ方を変えればいろいろな物質ができることから明らかです。電磁気学では原子に当たるものを人工的に作ることができて、パチンコ玉のような金属球やバネのような金属コイルなどをうまく配置することによって新しい「物質」を作ることができます。当研究室ではメタマテリアルと呼ばれるそのような人工物質を用いてマイクロ波通信デバイスを開発し、携帯電話などの移動体通信に利用することを考えています。現在、レンズアンテナ、電波吸収体、各種小型フィルタなど通信デバイスの開発をしていますが、電気自動車の無接触給電など、同じ原理の使える他分野にも手を伸ばしています。

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    川上研究室 : ロボット視覚:照合ゲームで計算機と対戦!

      画像照合システム


      照合ゲーム!!

      私たちが屋内外で自由に行動できる理由の一つは,球技スポーツで球を目で追跡したり映画・絵画・景色などを見て楽しむ時と同様に,大脳にある視覚が大活躍してくれることにあります。計算機で実現される頭脳にも人と同様の視覚を与えることにより,私たちの日常生活を自発的に支援してくれるロボット視覚の実現をめざしています!そのシステム構成例を下記の要素技術例と共に図に示します。すなわち,映像群は様々な情報が混じり合って入力されることが多いので,それらを重要情報毎に分離する技術を応用して,雑音が混入して歪んだ映像を正しく原画像と対応付ける画像照合などの要素技術を研究中です。




    海川研究室 : 太陽電池を作ろう

      太陽電池作製装置


      Cu(In,Ga)S2太陽電池

      石油の可採年数が40年になった今,新しいエネルギーの開発が急務になっています.電子工学分野からのエネルギー問題の取り組みとして,太陽電池が考えられます.各種太陽電池の中でも,Cu(In,Ga)S2(CIGS)太陽電池は耐久性に富み,安価であり,今後次世代の太陽電池としてもっとも期待されています.また厚さが紙の1/100以下という利点を生かして柔軟性のあるフィルム状の太陽電池の作製も可能です.公開日当日は当研究室で作製したCIGS太陽電池の他,太陽電池製造装置,測定データなどを公開いたします.また実際に簡単な太陽電池を作製するところをご覧いただきます.

      木村(昌)研究室 : ウェブマイニング

        ブログネットワーク上の情報拡散

        ウェブ(World Wide Web)は、誰もが国境を越えて自由に情報を発信および受信できるメディアとして急速に普及してきました.そして今やウェブ空間は、巨大な情報貯蔵庫を形成するとともに、重要なコミュニケーションの場となってきています。本研究室では、ウェブ空間というネットワーク情報空間を対象として,その中で爆発的に増大している多様で膨大なデータから、どのようにしたら欲しい情報や有用な知識を効率良く取り出すことができるのか、また、そのような空間の構造やダイナミックスはどのようなものかなどについて、知能情報学の立場から研究しています。

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      木村(睦)研究室 : 薄膜トランジスタと近未来ディスプレイ

        TFTによる人工網膜


        有機ELディスプレイ

        薄膜トランジスタ(TFT)は、液晶テレビや携帯電話などの液晶ディスプレイ(LCD)の駆動素子として用いられています。本研究室では、TFTの特長を生かしたLCD以外への応用、すなわち、光ディスク書込素子・磁場エリアセンサ・グルコースセンサ・人工網膜・ニューラルネットワークの研究開発を行っています。また、最近、TFTを用いた有機ELディスプレイ(OLED)が注目されていますが、そのプロトタイプを展示します。この技術を使って、視るときはポスターのように壁に貼り、しまうときはクルクルと巻いておくようなポスターテレビも考えられています。

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      宮下・張研究室 : アドホック超高速通信のアンテナと電波伝搬

        製作したUWBパッチ・アンテナと放射(指向)

        左から右の部屋の隅に通信が可能

        今話題になっている高速無線データ通信はUWBと呼ばれる超広帯域通信です。皆さんの携帯電話の約10倍の周波数で、かつ7 GHzもの広い周波数帯域を使うので超広帯域なのですが、その通信に用いるアンテナの開発も、そんな超広帯域特性にチャレンジするわくわくする仕事になります。この条件に合い、かつどの方向にも電波の送信と受信ができるアンテナの製作例を示しています。 また、こんな高い周波数の電波は、ますます光のように直進して、通信ができない電波の陰の領域ができます。効果的に電波の回折を発生させ、電波の陰をつくることなく超高速通信ができる新しい技術を開発しています。

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      村田・植村研究室 : 世界にせもの発見!

        実験で利用する無線機

        村田・植村研究室では,無線端末のみで構成する簡易ネットワークの研究を行っています.本日は,認証キーを用いた新しいセキュリティシステムを紹介します.例えば,友だちから電話がかかってきたとき,電話先の人物が,本当にあなたの友だちであると確信できるでしょうか? 悪者が友だちのフリをして,あなたを騙そうしているのかもしれません(オレオレ詐欺など).あなたは電話先の人物が友だちかどうか確かめるために,友だちならば答えられる,友だちでなければ答えられない質問をするでしょう.その質問こそが,セキュリティの鍵(認証キー)です.本日はこの鍵を,皆さんにお見せします.

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