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    平成22年龍谷祭における研究室公開について

      ワイヤレス給電の実現はもうすぐ −電気自動車の走行中充電、家庭のコンセント追放も可能−

        皆さんの家では多くの家電製品を使っていますね。各部屋に1 台ずつのテレビ、個人別のケータイ、パソコンも普通になってきました。それらを働かせるために多くの電源が必要なので壁つきのコンセントでは数が全く不足して、大変なたこ足配線になっていませんか。ケータイやテレビの信号はワイヤレス、つまり線をつながずにアンテナで受けています。つまり通信におけるワイヤレスは常識になっていますが、それは電波が空を飛んで行くからなのです。

        電波が情報を運ぶ能力があるために無線通信が出来るのですが、電波は同時にエネルギーも運んでいることをご存じですか。例えば放送局は遠くまで信号を伝えるために大電力で信号を送りますので近くの家の蛍光灯はその電波で点灯するのです。

        そこで我々も電波を使ってエネルギーを送る実験をしています。この原理は昔から知られていましたが最近MIT がその実証実験を行い,龍谷大学が初めて設計理論を作り上げました。我々はこの理論を使って次々に新しい事実を明らかにしています。近い将来家庭からコンセントをなくすことを目指して研究を進めています。

        さらに当研究室では図のような移動式給電システムの開発も進めています。ここで使われている原理はほかに例を見ないものであり、実用化すれば走っている電気自動車に給電したり電車のパンタグラフをなくしたりも出来ます。